ダイニングチェアの選び方|快適な座り心地と空間づくりのコツ

ダイニングテーブルと一緒に使うダイニングチェアは、毎日の食事や家族の会話、家事や作業など、思っている以上に長い時間を過ごす家具です。単なる“椅子”ではなく、暮らしの中心にある道具だからこそ、座り心地・デザイン・機能性をしっかり見極めて選ぶことがとても大切です。
たとえば、座面が硬い、背もたれの角度が合わない、座面の高さがテーブルに合っていない……。
こうした小さな違和感でも、毎日積み重なるとストレスになります。「なんとなく落ち着かない」「長時間座ると疲れやすい」といった悩みは、ほんの数センチの差や素材によって変わることも多く、チェア選びの重要性を物語っています。
また、インテリアに馴染まないデザインのチェアを選んでしまうと、せっかくのダイニング空間全体が雑然として見える原因にもなります。
だからこそ、素材や形状、サイズ、使い方などを丁寧に比べ、自分たちの暮らしに最もフィットするチェアを選ぶことが、快適なダイニングづくりの第一歩となります。
座面の高さ(シートハイ)をチェック

ダイニングチェアを選ぶ際に特に重要なのが、テーブルとの“高さバランス”です。一般的に、テーブル天板から椅子の座面までの差が約25〜30cmあると、姿勢が安定し、背筋を自然に伸ばして座れると言われています。たとえば、テーブルが70cmなら、座面高40〜45cm前後がもっとも使いやすい目安になります。
座面が高すぎると足が床につかず、太ももが圧迫されてしまい疲れやすくなります。一方で座面が低すぎると前傾姿勢になり、背中や腰に負担がかかりやすくなります。食事、作業、読書など、どの場面でもストレスなく座るには、この高さバランスを見極めることがとても大切です。
素材と座り心地で選ぶチェアのタイプ
ウッドチェア(木製)

天然木のあたたかい質感が魅力で、北欧風・ナチュラルスタイルとの相性が抜群です。クッションがないタイプは軽くて動かしやすく、座面が削ってフィット感を出した“座ぐり加工”タイプなら、長時間でも意外なほど快適に座れます。
ただし、木製座面はどうしても硬さがあるため、「長時間ゆっくりくつろぐ」用途がメインなら、別途クッションや座布団で調整するとより快適になります。
ファブリック・ウレタンクッション付きチェア

クッション性が高く、柔らかい座り心地が魅力。長時間の食事や作業にも向いていて、読書や在宅ワークの場としてダイニングを兼用する家庭にもぴったりです。カラーや布地によって部屋の印象を変えられるため、インテリアのアクセントにもなります。
汚れが心配な家庭は、カバーを外して洗えるタイプを選ぶと安心です。
スツール(背もたれなし)

背もたれがない分、コンパクトで圧迫感が少なく、狭いダイニングでも置きやすいのがメリットです。キッチン・カウンター用としても便利で、来客時のサブチェアとしても重宝します。ただし長時間座るには向かないため、短時間の使用や補助的な目的にぴったりのタイプです。
デザイン性・機能性で注目したいチェックポイント
背もたれの高さと角度

背もたれが高いものはホールド感があり、ゆったりくつろげます。低めの背もたれは圧迫感が少ないため部屋を広く見せたい人におすすめ。背もたれの角度が身体に合っているかどうかで座り心地は大きく変わるため、可能であれば一度座って確かめるのが理想です。
肘掛けの有無

肘掛け付きは身体を預けられてとても楽ですが、その分スペースを取るため、テーブルに収まりきらないこともあります。よく立ち座りする人や、くつろぐ時間が長い人には肘掛けありが向き、コンパクトさや収納性を重視する人は肘掛けなしが使いやすい傾向があります。
収納性・スタッキング(重ね置き)可能かどうか

来客用に複数台準備したい場合や、ワンルームでスペースを確保したい場合には、スタッキングチェアがとても便利です。軽量タイプなら掃除の際に動かしやすく、日常のストレスを減らす効果もあります。
チェアタイプ別・おすすめの使い分け
・食事中心でシンプルに使いたい人 → 木製ウッドチェア、背もたれなしスツール

・ダイニングをくつろぎ空間としても使いたい → クッション付きファブリックチェア、肘掛け付きチェア

・部屋が狭い、ワンルーム → スタッキングチェア、軽量チェア

・家族・来客が多い → 肘掛けなしチェアや、扱いやすい木製チェア

自分の生活パターンや、座っている時間の長さ、ダイニングの広さに合わせて選ぶことで、使い心地は大きく変わってきます。
ダイニングチェア選びでよくある疑問(FAQ)
Q:座面が固いと疲れますか?
A:硬すぎると長時間座るのはしんどいですが、木製の座面に座ぐり加工があるものや、適度なクッション付きのものなら問題ありません。体重のかかる部分にフィットする形状かどうかが重要です。
Q:肘掛け付きチェアは圧迫感がありますか?
A:幅が広すぎなければ大丈夫です。チェアの横幅と、テーブル下に入るかどうか、ダイニングの通路幅に余裕があるかをチェックすれば、圧迫感は最小限に抑えられます。
Q:色や素材は統一したほうが良い?
A:統一感は出ますが、必須ではありません。木の色を揃えてチェアだけ素材違いにする、クッションで色を揃えるなど“ゆるく統一”するだけでも十分おしゃれにまとまります。
まとめ

ダイニングチェア選びで大切なのは、座り心地・デザイン・機能性・部屋との調和を総合的にバランスよく考えることです。
テーブルとの高さバランス、背もたれや肘掛けの有無、素材の特徴、部屋の広さ、使用目的などを一つずつ確認するだけで、理想的なダイニング空間に近づきます。
毎日座るチェアだからこそ、妥協せず、自分の暮らしに本当に合う一脚を選んでください。
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